HER2って聞くだけで、なんだか怖いイメージありませんか?
HER2陽性・ホルモン受容体陽性と診断されて8年。
今も普通に働いている私が書いています。
ホルモン受容体はともかく、
HER2って一体何?
そう思ったら、もうネットで検索しまくり。
そもそも乳がんと診断された時点で、ググる手が止まりませんでした。
5年生存率。
悪性度。
ステージによる違い。
検索すればするほど、怖い言葉が次々と出てきます。
当時の私の頭の中は、そんな言葉でずっとぐるぐるしていました。
そんな時、診察室で先生に聞いてみたんです。
「先生、HER2でも治るんですか? 悪性度、高いんですよね?」
私、5年も生きられるんだろうか。
あの頃は本気でそう思っていました。
でも先生は、間髪入れずに言いました。
「ああ、治療法がたくさんあって、なんでも効くよ」
……え、それだけ?
その頃の私は、不安でいっぱい。
自分の怖い気持ちしか見えていなかったので、なんだかサラッとかわされてしまったような気さえしました。
でも、あれから8年。
今なら思います。
先生が言っていたこと、本当にそうだったんだな。
痛い針を何度も刺されて、
抗がん剤を乗り越えて、
ハーセプチンも乗り越えて、
トレミフェンを飲み続けて、もう8年。
もちろん治療中は、「治療法がたくさんあって良かった!」なんて思える余裕はありませんでした。
しんどいものは、しんどい。
怖いものは、怖い。
それでも一つずつ治療を終えて、気づけば8年が経ちました。
今の私は、
普通に朝起きて、
ご飯を食べて、
仕事に行って、
「今日の晩ご飯、何にしようかな」なんて考えています。
休みの日には出かけたり、やってみたいことを見つけては、新しいことを始めたり。
病気のことを一度も考えないまま、一日が終わることさえあります。
そんな日が来るなんて、あの頃の私は知りませんでした。
不安がなくなったわけではありません
もちろん、不安が完全に消えたわけではありません。
今でも不安になることはあります。
乳がんは、治療から長い時間が経ってから再発することもあると知っています。
だから私は、
「もう絶対に大丈夫」
とは言えません。
治ったのかどうか。
正直なところ、そんなことは私にも誰にも分かりません。
でも、私はそれでいいと思っています。
病気を一つもしたことがない人だって、明日どうなるかは分かりません。
毎日健康的な食事をして、しっかり眠って、運動をしている人だって、この先のことを全部知ることはできません。
それは、病気を経験した私も、そうでない人も同じです。
だからこそ私は、
やりたいことは、始められるうちに始めておきたい。
そう思うようになりました。
行きたいところがあったら行ってみる。
やってみたいことがあったら、小さくても始めてみる。
大切な人と過ごせる時間も大事にする。
そして、普通に朝起きて、ご飯を食べて、働いて、笑う。
そんな毎日を過ごせていることが、いつの間にか当たり前になってきました。
それだけで私は、
あの辛い治療を頑張って、本当によかった。
そう思っています。
HER2陽性乳がんの治療について
HER2陽性の乳がんには、HER2を標的とした「抗HER2薬」という治療薬があります。
私が治療を受けたハーセプチン(トラスツズマブ)も、そのひとつです。
HER2陽性乳がんの治療について詳しく知りたい方は、日本乳癌学会の「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」も参考になります。
▶︎ 日本乳癌学会|乳がん治療に使われる薬剤にはどのようなものがありますか
もちろん、病状や治療法は一人ひとり違います。
だから、この記事は「HER2陽性でも絶対に大丈夫」と言うために書いたものではありません。
私自身も、この先のことは分かりません。
もし今、暗闇の中にいる人がいたら
もし今、診断されたばかりで、
「これから私はどうなるんだろう」
「5年後も生きているんだろうか」
そんなことばかり考えている人がいたら。
私は「絶対に大丈夫だよ」とは言えません。
でも、ひとつだけ伝えられることがあります。
8年前、私もそこにいました。
HER2という言葉が怖くて、
5年生存率を調べて、
悪性度を調べて、
検索すればするほど怖くなって。
自分の未来が突然見えなくなったような気がしていました。
そんな私が今、
普通に朝起きて、
「今日のご飯、何にしようかな」と考えて、
仕事に行って、
休みの日には出かけて、
やってみたいことを見つけては、また新しいことを始めています。
あんなに「5年後も生きているんだろうか」と怖がっていた私が、8年後の今、普通の日常の中で幸せを感じています。
もし、あの頃の私に会えるなら、
「8年後のあなた、ちゃんと普通に暮らしてるよ」
って教えてあげたいです。
未来のことは、今でも分かりません。
でも、まだ起きていないことを心配し続けるより、今こうして普通に暮らせている時間を大切にしたい。
不安を全部なくしてから生きようとしなくてもいい。
不安が少し残ったままでも、笑える日は来ました。
楽しいことも増えました。
普通に幸せに暮らしていることが、いつの間にか私の日常になりました。
だから、あの辛い治療を頑張ってよかった。
今は心からそう思っています。
もし今、先が見えない暗闇の中にいるのなら、その暗闇のずっと先のことまで、今決めなくてもいいのかもしれません。
今日を越えて、また一日を越えて。
その先に、
今の自分にはまだ想像できないような「普通の毎日」が待っていることもあります。
8年前の私が、そうだったように。
この記事が、そのことを伝える小さな明かりになれたら嬉しいです。
そして私はこれからも、
やりたいことは、始められるうちに始める。
そんなふうに生きていきたいと思っています😊
私がHER2陽性乳がんの治療で受けた「ハーセプチン」については、別の記事で詳しく書いています。



コメント