乳がん術後2週間で仕事復帰した話│傷の痛みで猫背になった私に言われた言葉

乳がん

退院しても、まだ痛みは続いていた

退院してからもしばらくは、傷の痛みが続きました。

特に左胸は全摘手術をして、脇の下のリンパ節も取っていたので、傷も大きく、なかなか「治ってきた」という感じにはなれませんでした。

リンパ浮腫への不安もあり、痛みや突っ張りを感じるたびに、なるべく軽く腕をさする毎日。

退院してから1週間ほどは、自宅で療養していました。

とはいっても、ドレンを抜いたあとの体液がたまり、それを抜いてもらうために病院にも通っていました。

そんな状態でしたが、術後2週間ほどで私は職場に復帰しました。

やっぱり早めに戻ったほうが、これ以上同僚に迷惑をかけずに済む。

そんな気持ちがあったんです。

事務仕事なら大丈夫だと思っていた

私の仕事は、事務仕事が中心です。

2台のパソコンを交互に使って作業したり、自分の机で電話を取ったり。

重いものを持つ仕事ではないし、

「事務仕事なら、もう大丈夫だろう」

と、私自身もちょっと甘く考えていました。

復帰する前には、お医者さんから

「無理せず、もう少し休んだほうがいいよ」

と言われていました。

でも実際に仕事に戻ってみると、その言葉の意味がよくわかりました。

こんなに痛みが強いとは思っていなかった。

椅子に座って姿勢よく仕事をするなんて、とてもじゃないけれどできませんでした。

傷の痛みをかばうように、どうしても背中が丸くなってしまう。

それでも不思議なことに、仕事をしていること自体は嫌ではありませんでした。

痛いし、辛い。

それでも、

「これでしばらくは、みんなに迷惑をかけずに済む」

そう思うと、少し気分が良かったんです。

仕事に戻れたことで、いつもの日常に少し近づけたような気もしていました。

「なんでそんなに姿勢が悪いの?」

だけど。

ある日、同僚に言われました。

「なんでそんなに姿勢が悪いの?」

悪気があったのかはわかりません。

でも、その言葉はグサッときました。

みんな、私の病気のことは知っています。

手術をしたことも、入院していたことも。

それでも、表面上は平気なふりをしてしまったりしますよね。

だから、もう大丈夫だと思われていたのかもしれません。

でもね、そんなに簡単に治ったりはしないんだよ。

15センチ以上はある傷跡。

背中が丸くなるのは、怠けているからじゃない。

痛みをかばっていたから。

見えない痛みは、その人にしかわからない

あの頃の私は、

「ちゃんと働かなきゃ」

「迷惑をかけちゃいけない」

そうやって無理をしていました。

今なら思います。

あの時の私、苦しかったね。

それでも私は、あの時仕事に戻ったことをすべて後悔しているわけではありません。

体は辛かったけれど、いつもの場所に戻って仕事をすることで、少しずつ日常に戻っていくような気持ちにもなれたからです。

見えない痛みは、その人にしかわかりません。

病気や手術のあとの回復の早さも、人それぞれだと思います。

もし今、同じように無理をしている人がいたら。

あなたはよく頑張っています。

どうか自分を大切にしてくださいね。

焦らなくていい。

私の体も、少しずつ時間をかけて戻っていきました。

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